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ゴーレムには神学者達の英知の結晶であるそのボディに神聖、或いは邪悪な霊魂が取り憑いてはじめて機能します。ハードウェアは人間が作成し、ソフトウェアは超自然に依存します。 ホムンクルスはハード/ソフト面の両方を人間が作成します。 有機的か無機的か、というのが両者を分ける判断基準にされがちですが、木材や生肉も立派な有機物です。何より、古式ゆかしきゴーレムは人間と同じ(と考えられていた)土塊から作成します。 つまり、ゴーレムこそ魂と肉体を限りなく人間に似せて創られた人造人間なのです。 それに対して、ホムンクルスは「全く新しい種の製造」と言えるでしょう。元になるのは錬金術師本人の精液ですが・・・・TT
リアルな話はさておき、国産ファンタジーRPGはゴーレムメイカーがそこらじゅうに住み着いています。それこそ自分の雑用を任せるためにオートマトン的ゴーレムを作成します。 いっそ、冒険者に優良で貸し出してくれませんかね〜。 餌不要のライディング・ゴーレムに、荷馬代わりのポーター・ゴーレム、通訳筆記ゴーレムに伝令ゴーレム・・・ 魔術師がゴーレムを作成できる世界なら、奴隷制が廃止されてゴーレム市場が成立するのではないでしょうか? 需要は供給を産み、安価なゴーレムが発明されることによって土木作業や荷運び仕事はゴーレムによるオートメーション化。 そうしてゴーレムが財産として保護されるようになり、農村では耐久消費財を手に入れた地主達が、ゴーレムより使い勝手の悪い小作人を消耗品として扱うようになり、価格競争に敗れた自作農もまた土地を買い上げられて消耗品の仲間入りをする。 その不満から各地で反ゴーレム暴動が巻き起こり、ゴーレムによって職を失ったあらゆる階級の人間が魔術師達を血祭りに上げる。 こうしてゴーレムを持つ魔術師達と、ゴーレムを憎む人々との大戦争が大陸全土を舞台に勃発した・・・??
えー・・・ゴーレムを乱造するのは、やっぱ控えましょう・・・・
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ゴーレム。 王道(?)と言えばやっぱり石でしょう。
遺跡を護る、モンスターとして。 はたまた、主人に仕える従者のような存在。
・・・・たま−に暴走しちゃったりしてたりしてね。
攻める者とゆうイメージよりも護る者とゆうイメージの方が強い。 私はそう、感じています。
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本来、ゴーレム製造の秘術は禁呪の一つなのです。 ゴーレムは土塊から作られます。 これは神が最初の人間であるアダムを土塊から作り出した技と同じものだからです。 創世の秘術である「神の魔法」の秘密を、堕天使が人間にこっそり伝えたものが、ゴーレム製造の術のもともとなのです。 つまり、人間こそ神の作りたもうた完璧なゴーレムといえるでしょう。 よって、神の御技を真似て人間に作り出されたゴーレムは本々から不完全なものなのです。創造物の創造物なのですからこれは当たり前ですね。 しかし、逆説的にいうならば、心あるゴーレムを作ることは不可能ではないということになります。ここに、「人間」という成功例があるわけですから…。 ただし、それは神の領域に足を踏み入れたということを意味しますから、その偉業を成し遂げた者にいかなる天罰が下されるかはわかりませんが…。
というわけで、ゴーレム製造の技はそれほど容易なものではないのです。 何しろ神ですら2体目のゴーレム製造に失敗しているくらいですから。 アダムを造った後、神はもう一体の泥人形を造り、これを最初の女としようとしましたが、失敗して邪悪な魂が宿ってしまいました。楽園を追放された彼女はサタンの妻となり、今は夢魔の女王として夜の世界に君臨しています…そう、リリスこそ彼女です。 その後神はアダムの肋骨からイブを作り出しました。 このことから鑑みるに、ゴーレムの材料としては無機物(土塊)よりも有機物(骨)のほうが優れているのかもしれません。いや、骨はカルシウムを主成分とするから無機物に近いか。この辺のところは考察が必要ですね。
現在地上に残されるゴーレム製造の秘術を手に入れるには、カバラの奥義書である「形成の書」(あるいは「創造の書」)を解き明かさねばなりません。 カバラという術の本質自体、「神の魔法」の秘密をこっそり盗むようなものですから、なかなか覚悟がいりますね。 やはりゴーレム製造は一筋縄ではいきません。 事実、人間によって作られたゴーレムが歴史上に登場する例は稀です。 11世紀と16世紀、17世にユダヤの魔術師に作られた例が4件ほどある程度です。 しかも戦争のドサクサで秘儀は失われてしまった模様…。
長レス、駄文、失礼いたしました。
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